
「骨惜しみする人」と「骨惜しみしない人」。
自分自身はどちらだと思われますか?
目次
- 何ごとも、骨惜しみをする人
- これまでの日本は、骨惜しみする人でもどうにかなってきた。
- 旅行気分では、「骨惜しみをする人」に戻ってしまう。
- 「骨惜しみをしないほうを選ぶ人」を習慣化する。
何ごとも、骨惜しみをする人
何ごとにも「骨惜しみ」する人は、身体や頭を少しでも動かさないようにします。
人間の脳は「極力エネルギーを節約しよう」と設計されていますが、そういう方々の脳はエネルギー消費を極度に嫌い、骨惜しみする・しないの二択になったら、まよわず「骨惜しみする」ほうを選びます。
例えば、階段よりエスカレーターを使う、業務知識の更新を後回しにする、必要だと思っていても面倒な行動は先送りにする。

脳のエネルギー消費を抑えようとすることが日常になった結果、
行動・思考・学習などすべてにおいて骨惜しみをするようになります。
エネルギー消費を嫌って「骨惜しみするほうを選んでいる」ことに、心当たりのある方も多いと思います。
これまでの日本では、それでも良かった。
これまでの日本は、骨惜しみする人でもどうにかなってきた。
日本はこれまでの数十年、社会を挙げて停滞を選んできました。
そのような状況下では、努力の有無に関係なく、全員の結果が平等でなければおかしいとされ、ある程度の待遇が保証されてきました。
むしろ骨惜しみしない人になろうとするだけで、「一人だけ抜け駆けするな」と足を引っ張られることに。
努力をする人が成果をごっそり持っていってしまうようでは、みんなが努力をしなくてはならなくなる。
それは迷惑だったわけです。
国や企業が「お上に従っていれば何とかしてくれる」仕組みを整えてくれたおかげで、骨惜しみをする人でもどうにかなってきた。
しかし、昨年から久しぶりにインフレーションが戻ってきて、「これまで通り、みんな平等に、停滞し続けよう」という人たちとお付き合いしていると、かなり将来が危ういという状況になってきました。

旅行気分では、「骨惜しみをする人」に戻ってしまう。
これからは、「骨惜しみしないほうを選ぶ人」への転換が必要です。
心機一転「変わるぞ」と誓うのならば、骨惜しみしない世界へ“移住”する覚悟が必要です。
“旅行”気分だと、また「骨惜しみする人」に戻ってしまいます。
例えば、変わろうと決意して、ジムに入ってみたり、英会話アプリを有料課金で使い始めたりしても、続かない。
そう、「骨惜しみしないほうを選ぶ」の世界は疲れるんです。
最初は「新鮮!これはすごく良い!この世界に居続ければカロリー使って痩せるだろうし、新しいことをたくさん覚えることができる!」と感じるのですが、数日も経つと旅行は疲れてきます。
もうお腹いっぱい、そろそろ帰ろう、と「骨惜しみする」の世界へ帰っていく。
楽でいいですよね。これが三日坊主なわけです。

「骨惜しみをしないほうを選ぶ人」を習慣化する。
「骨惜しみしないほうを選ぶ人」になるためには、期間限定の旅人ではなく、住人として定着することを目指しましょう。
そのためには、その世界で誰もが行っていることを習慣化し、無意識の行動として根付かせることです。
階段とエスカレーターがあったら、まず階段で上がれないかな?と考える。
10分のスキマ時間があれば、ひとつでも新しいことを取得するためにスマホでAIと会話する。
「階段を登ったくらいで意味がない」「たった10分勉強しても意味がない」と行動しない世界を後にして、
「階段を登って筋肉を使う機会を作ることは大切」「わずか10分でも積み重ねたら大きい」と考える世界に移住したからです。
今は移住のチャンスです。
これまでは骨惜しみするほうへ引き戻される圧力がありましたが、お上に頼ってもどうやら全員は生き残れない、と疑心暗鬼が広がってきています。
気づけば移住しそこなっているのは自分だけ、にならないように、小さなことからでも「骨惜しみしない」ほうを選ぶことを始めましょう。