はじめまして。

株式会社Augmentation Bridge代表取締役の小柳はじめと申します。

本日より、AB社が考えていることを多くの人に知っていただきたいと思い、AB社コラムをスタートします。

AB社とはどんな組織か、何を目指しているのか、という自己紹介的な内容から、社名にもなっている「Augmentation(拡張)」、今後の雇い方・雇われ方改革など、AB社ならではの視点でお話していきます。

さて、お話したいことはたくさんたくさんあるのですが。

はやる気持ちを抑え、第1回は、AB社が手掛ける仕事、事業領域についてお話します。

私は大学を卒業して新卒で電通に入社し、30年以上勤務していました。

経営企画やブランディングコンサルタントなどを経験し、直近の2年間は電通の「労働環境改革」を主導。自分で言うのもおこがましいところもありますが、電通という会社の革新に真剣に取り組んできたという自負があります。

しかし、2018年に起業を決意し、2019年5月に電通を退社、8月にAB社を立ち上げました。会社を立ち上げるにあたって、決めていたのが「正社員を雇用しない会社にする」ということ。個人事業主の方々と業務委託契約を結んで仕事をする組織にしようと決めました(なぜそう考えたのかは、また後ほどお話します!)。

内部統制が進むほど、ポテンヒットが生まれる余地ができる。

正社員を雇用しない、ということは、大きな組織を目指さない、ということでもあります。では、小さな組織で、どんな仕事をするのか?

私が電通に勤務していた30年の間に、企業では「内部統制」「コーポレートガバナンス」と呼ばれる考え方が当たり前になりました。会社が決めたレギュレーションに則って、社員は働く。それは、健全に企業が成長するためには必要なことです。

統制が取れて、レギュレーションに則った動きをすることで、企業にしかできない仕事がたくさん生まれます。その仕事を社員がしっかりやり遂げることで、企業は成長していきます。企業が成長して、規模が大きくなってくると、大企業ならではの強みも生まれます。

しかし、統制が取れるようになると、手が届かないところが出てきます。やる人がいない仕事、どうにもならない仕事。野球で言うと、ポジションとポジションの間に落ちるポテンヒットが生まれやすくなるのです。

ここに、ビジネスが生まれる余地があると、以前から私は考えていました。

内部統制が進む時代に生まれた、新しい役割とは?

電通では、幸いなことにさまざまな企業とおつきあいさせていただきましたが、どこもポテンヒットが生まれやすい課題を抱えていると実感していました。日本全体の流れの中で生まれた「穴」です。

そんなポジションの穴は、外から来た小回りの効く小さな集団が埋めていくことができます。内部統制の時代だからこそ生まれた、新しい役割です。

もちろん、電通も同じ課題を抱えていました。自分自身も電通時代は会社の中だけではどうにもならない穴を、個人事業主や小さなプロ集団に助けてもらっていました。

その経験があるからこそ、自分自身の経験やスキルを活かして埋められるシーンがあるだろう、便利に使ってもらえるだろう、と確信していました。そして、さまざまなスキルを持つ個人事業主の皆さんとネットワークを作れば、さらに埋められる穴のバリエーションが広がり、多岐にわたる企業から頼られる存在になることができるだろう、ということも、確信していました。

実際に独立したところ、多岐にわたる企業から相談を受けました。

「ねえ小柳さん、ここ困っているんだけど、何とかできない?」と。

会社の中だけでは解決できないことが、たくさんあるのです。

よく聞く課題「DX人財がいない」。その理由とは?

例えば、「DX(デジタルトランスフォーメーション)人財がいない」という課題を、最近よく聞きます。会社を変革する人財がいない、と。

それでも生き残りのために変わらなくてはと、社内に「DX委員」なるものを作って、なんとかやってみようとしますが、正社員に本当の意味の改革をさせるのは酷です。「当社は変わるのである」と経営陣がお題目のように唱えても、本気で改革する過程には必ず軋轢が生まれます。それを正社員がやっていたら、その社員は会社の中で疎まれ、村八分になるだけです。会社という村の中で、あと数十年も生きていかなくてはならないのに、村八分を覚悟して本気でやりますか?

結局は、「やっている感」を出すだけ、で終わっている企業はたくさんあります。本気でDXを遂行するポジションの穴が空いているからです。

ここに、正社員という雇われ方をしていない、企業改革をよく知るプロフェッショナルが活躍する場があります。これが、私たちの商機です。

次回は、このような時代の流れを商機と捉え、立ち上げたAB社の目指すところをお話したいと思います。

ではまた!